カタクリ


















カタクリとは

カタクリの生活サイクルユリ科の植物。以前は根茎の澱粉からカタクリ粉をとりました。信州や東北ではどこにでもあるので山菜料理で食べます(近畿以西では希少種なので採取しないでください)。3月初旬から葉を広げ、4月上旬に花をつけ、5月上旬には種子ができます。6月上旬には葉は枯れ、地下茎で翌春を待ちます。種子から花が咲くまで8~9年ほどかかります。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

落葉樹が葉を繁らせるまでの短期間に生育する植物はフクジュソウ、イチリンソウ、などがあります。これらは「スプリングエフェメラル(春のはかない命)」と言われ、「春植物」、「春の妖精」とも呼ばれます。自然を守るとはどういうことか(守山弘)

 

 

 

 

 

 

 

 

○昆虫との共生カタクリは虫媒花でマルハナバチやギフチョウなどの送粉昆虫(ポリネーター)に依存しています。カタクリの開花と送粉昆虫の活動はタイミングが合っていることが双方に重要です

 

カタクリの1年

 3月下旬には最初に1枚葉(花芽のないもの)が地表に出てくる

 その後、2枚の葉で花芽を包んだカタクリが土を突き抜けて地表に出てくる

 

 

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 葉が開いて花芽が出てくる

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

もう少しで開花する

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 温かい太陽を浴びて開花しました

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 蝶や蜂等の送粉昆虫が蜜を吸いにきて受粉する

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 花片が枯れ落ちて果実が残る。葉も黄変してくる

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 受精しているかな? 葉は溶けるようになくなる

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 果実がはじけて中に種子が出来ている

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 種子をアリが巣に運び表面の養分だけ食べたら実を巣の外に放り出す

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 次の春には実生(1年目)のひょろひょろ苗が顔を出す。踏まないように細心の注意を払っています。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

小塩山になぜカタクリが 

カタクリは落葉樹林の中で育ち、常緑樹林では育ちません。冷涼な中部地方以北には広く分布し、平地にも多いです。近畿以西の自生地は局所的です。 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

氷河期終期の本州以南は冷温帯落葉広葉樹林(ブナなど)に被われ、カタクリはそうした環境に広く生育していました。1万年前に氷河期が終わり温暖な気候になると、西日本の多くは暖温帯の植物に被われました。そこではカタクリは消滅しましたが、比較的冷涼な山地の落葉広葉樹林に局部的に生き残りました。一度照葉樹林になったあと、カタクリが移動してきたとは考えられないのです。カタクリの種を運ぶのはアリで、アリの行動半径から推計すると1万年に1~5kmしか移動できないからです。

こうした歴史的遺産でもあるカタクリを消滅させてはならないと考え、当団体は小塩山でのカタクリの保護を40軒近い地主さんや地元の自治連合会のご了解・ご協力を得て活動を行っています。